日本の国花であり、春の訪れを告げるサクラですが、現在およそ600種類あるといわれています。
その中でも私たちになじみのあるソメイヨシノについてお話しします。
ソメイヨシノは江戸時代末期の染井村、東京都豊島区辺りの植木職人がオオシマザクラとエドヒガンを交配させて作り出したとされています。
花が大きく、幼木からたくさんの花を咲かせるので、当時から人気のサクラだったようです。
その後、戦後の復興の象徴として日本中の学校や公園、河川敷などに植えられました。
今現在日本に植えられているソメイヨシノは1000万本ともいわれています。ソメイヨシノ同士では交配が出来ないため、挿し木や接ぎ木などでクローンを増やしています。
同一個体のクローンであるため、寒暖の感じ方も同じになります。
日本列島を南から北上しながら次々と開花していくので、桜前線と名付けられニュースなどで報道されています。
樹木だと深く考えられないかも知れませんが、同じ遺伝子を持った人間が1000万人日本にいると考えれば不思議な感じになりますね。
現在では遺伝子の多様性という観点から、各自治体でも多様な種類のサクラを植えているようです。
1つの花を国民全員で楽しむのは世界的にも珍しいようです。
世界に誇る素晴らしい日本の桜の文化を感じながらお花見を楽しみましょう!
住宅情報誌「のいえ」会津 2022春号 コラムより