新しく樹木を植えた際に「水やりはどうしたらよいですか?」と質問を頂くことが多いです。
樹木にとって水は光合成してごはんを作るのに使います。また、葉から水分が蒸発していて自分の体の体温調節の役割をしています。
夏に打ち水をすると周囲の温度がさがりますよね?打ち水効果と言いますが、夏の木陰が涼しいのは日陰のおかげばかりではなく、葉から水分が蒸発する打ち水効果によって周囲の温度を下げて自分の体を守っているのです。
では、水やりのタイミングは?と言うと、午前中の早い時間帯が良いでしょう。光合成を盛んに行う温度は25℃前後なので、25℃より低い温度の時間帯には水やりは終えていたほうが樹木は嬉しいはずです。
水やりの時期は4月下旬~10月中旬を目安ににしてください。
ただし、ずっと水やりをしなければならない訳ではありません。樹木を植えた際にはどんな大きさの樹木でも生まれたての赤ちゃんだと思って下さい。人間も樹木も赤ちゃんは面倒をみてあげないと生きていけません。2歳3歳4歳と少しずつ手がかからないようになっていきます。
しっかりと大地に根を張って、水やりのほとんど不要な一人前になるまでは5年程度かと思いますが、これも人間と一緒で一概に何年とは言い切れません。
水やりは真夏の暑い時以外は1日1回が良いでしょう。1日に何度も水やりをして土が湿った状態が続くと、根は成長しなくなります。乾燥と湿潤を繰り返すことにより根は伸長成長するようになります。
植物たちを日々観察して声を聞いてあげてくださいね!
住宅情報誌「のいえ」会津 2021冬号 コラムより