神社内のスギの診断です。
植えてあるスギの中で一番大きなスギの診断依頼です。



ポイントは三つ又に分かれた幹と根の腐朽の状態です。
腐朽は幹を叩いた際の音を分析して幹の内部の腐朽の有無を計測する装置を使って判断します。
腐朽は問題なしですが、三つ又の幹が「入り皮」となっていて裂けやすくなっています。
腐朽の状態を数字化したものと合わせて報告書に記載し提出させていただきました。
神社内を見て回ると、今にも裂けそうなエノキの枝を見つけました。

この枝は裂けて落ちると道路上に落下しそうです。もし落ちてしまったら人的、物的被害もあるかもしれません。
診断させてもらったスギより緊急度が高そうです。合わせて報告いたしました。
樹木は様々なサインを出しています。その小さなサインを逃さずに見聞きし、人間と自然が上手く共存できるように橋渡しをするのが私のような街の樹木医の仕事だと思っています。