雪国の庭をもっと楽しむために

今年の冬は記録的な大雪となり、お庭にもさまざまな影響をもたらしました。一方で近年は、新しい庭づくりとして「ドライガーデン」も人気を集めています。雪国で美しい庭を維持するためには、冬の植物への影響を知り、それぞれの植物に合った管理を行うことが大切です。

まずは、大雪による植物への被害と対処法をご紹介します。

植物たちの雪害

今年の冬の大雪は私たち人間にとっても植物たちにとっても、辛く厳しい冬となりました。春になると大量に降り積もった雪が噓のように一斉になくなり、枝折れや根元から折れてしまった植物たちを見てがっかりされた方も多いかと思います。

雪が積もるまではなんとか耐えていた植物たちも、雪解けと一緒に枝が下に引っ張られてしまい、枝折れや倒木となってしまいます。特に地面に近い枝やシダレザクラなどはかなりの枝折れ被害がありました。また、サクラなどの横方向に枝を伸ばす性質があるものやマツの木のような冬も葉をつけている常緑性の樹木なども雪の重みに耐えられずに枝折れしているのを目にします。

枝折れを起こさないようにするためには、雪が降ったら早めに枝葉に積もった雪を降ろして、地面に近い枝が雪に埋もれていたら掘り起こしてあげるのが良いです。しかし、今年のような大雪になってしまうと車や通路の雪かきで精一杯で、植物の事まで考えてあげるのは難しかったかもしれません。

枝が折れてしまった際の処置ですが、枝が裂けてしまったものはロープやヒモで固定しても基本的には元には戻りませんので切除するしかありません

切除した切り口にはホームセンターの園芸コーナーなどで売っている切り口保護剤を塗ってもらうと良いです。病害虫が発生する前の方が良いのでなるべく早めに処置してあげて下さい。

雪害を知ったうえで楽しみたい、新しい庭づくり

大雪による被害を完全に防ぐことは難しいものですが、植物の特性を理解し、雪国に適した種類を選ぶことで、お庭の楽しみ方はさらに広がります。近年注目されている「ドライガーデン」も、ポイントを押さえれば雪国で取り入れることができます。

雪国でのドライガーデン

 数年前からドライガーデンという単語をSNSや雑誌、テレビなどで見聞きするようになりました。ドライガーデンとは、乾燥地帯に生息する植物を石や砂利などと組み合わせて演出する新しいお庭のジャンルです。乾燥地帯に生息する植物たちは水やりの頻度が最小限に抑えられるので、他の植物と比べて夏の水管理が楽になります。ドライガーデンに用いられる植物は主にサボテン、アガベ、ユッカ、ヤシなどで、私たちが普段見ている植物とは違って、個性的なフォルムをしているものが多く、今までの“お庭”のイメージとは一線を画す存在として人気が高まっています。

 ただし、元々が乾燥地帯に生息する植物ですから、日本の高温多湿な環境には注意が必要です。高温で湿度が高いと根腐れや蒸れをおこして葉が落葉したり、根腐れをおこしてしまいます。植える際には園芸用の土に赤玉土、鹿沼土、軽石などの水捌けを良くするような土を混ぜて植えましょう。

 会津地方のような雪国でのドライガーデンをつくるのに一番の問題となるのは、植物の耐寒性です。冬の最低気温がマイナスになるような地域では、地植えで越冬できる種類に限りがあります。植えてみたい植物があれば、インターネットなどで-15℃程度まで耐えるものを選ぶようにしましょう。また、このような植物は冬の寒風がとても苦手です。寒風が当たる場所に植えたら、コモなどで風が当たらないように雪囲いをしてあげてください。

雪国ならではの気候を理解し、植物に合わせた管理や植物選びを行うことで、お庭はより長く、美しく楽しむことができます。大雪への備えと、新しい庭づくりの工夫を取り入れながら、四季を感じられる庭づくりを楽しんでみてはいかがでしょうか。